注型 トラブル記録






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こちらは浴衣のねこみみ娘の量産作業時にトラブルがおこって情報室に現状報告でUPしたものをまとめましたページです。

結局解決には至っていないのですが、こういうことがあったよということで注型トラブルに興味ある方または同様の 注型トラブルになって困っている方がいましたら参考になれば幸いです。 ページの上から下にかけて順番になっています。








↓ちょっとグロ注意(^^;







2013.6.22

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一応それなりに型取り経験はある方なんですが、こんな状態経験した事ありません・・・
このにじみ出てくるものは何なんでしょう(´ー`;)

この液体は一晩で固まって石鹸みたいな感じで白い塊になり、やわらかいので削ると取れます。

明らかにぷつぷつと固まったキャストから湧き出てきているのが目視できます。シリコンに吹いた離型材によるものでもありません。 離型材を吹いていないシリコン型でも同じ症状になります。

当初、まだらになるのは攪拌不良、液体がにじみ出てくるのは硬化不良と推測しましたが、どうもどちらでもないようです。。。

キャストナーとか混ぜ物をするからしょうがないんじゃ?と思われる方もいると思いますが、ほぼ同条件で半年前に行ったテストでは問題が出なかった事と 以前に使って保存していたホワイトキャストの120秒タイプを使い、同じように調色してテストしましたがそちらは問題ないのを確認いたしましたので、キャストナーの問題ではないでしょう。

ネット検索してもこのような状態のレポートが見当たらないので、とりあえず検証レポートしたいと思います。

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使用した注型剤は

WAVE レジンキャストEX 2kgノンキシレンタイプ アイボリー180秒硬化タイプ

ネット通販で購入。もちろん未開封新品。
先月の5/10に到着して梱包のまま冷暗所保管、最初の缶を開封したのは6/13。

購入から1ヶ月経っているのでその間の保管方法に問題があったのでは?とまず言われると思いますが、以前から同様に していてこのような事になった事がありません。

最初に気になった事は、いつもなら開封してキャップをあける際に「シュポッ」と中と外の気圧の違いから? か空気が入る音がしてその際に缶が膨らんで元の形になる感じなのですが、今回はその音は無くて手ごたえも無く、 缶を鷲づかみすると判りますがちょっと缶が膨らんでいるようでした。 同時に通販ショップで買った今回の他の未開封品も見てみると同様に膨らんでいる感じなので、もしかすると すべて問題がある状態かも・・・。そういえば届いて中を確認した時にも膨らんでいておやっ?と思いましたが、 そのころはMDプリンタと格闘中でこんな事になるとは思いもしませんでしたのでそのまましまいこんでしまいました。

昨日試しにもう1つ開封してテストしましたが、同様に硬化後に液体がにじみ出てくる状態でダメした。

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最初、注型剤が原因とは考えにくいので自分の混合ミスを疑い、本番の型で何度か流し込みして型の劣化を進めてしまいました。 ↑不良品の山を作ってしまって頭をかかえました。

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室温はエアコンでめいいっぱい冷やして20℃前後、湿度は70%前後、1月に同様にカラーキャストテストした時は室温10℃、湿度は45%でしたが、 湿度が影響したとしても開封したてのものが一発目の流し込みでこんなになるとは考えにくいですね。湿気にやられたのなら発泡するはずですし。 しかし梅雨に入ってしまった為、ウチの古いエアコンでは温度と湿度はこれ以上さげれないのが残念。 *この温・湿度計は100均のものなので目安程度、体感では60%くらいだと思いますが。

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私は通常紙コップを使用していて最初はそちらを使用していましたが検証のために一応ポリ容器のビーカーでもテストしました。 結果は変わらず、紙コップの影響も考えにくいです。 紙コップが水分が入る原因の1つとして使わない方もいますが、私の経験ではポリ容器のビーカーとも変わりなく、 どちらかというと1回ずつ使い捨てられるしいつもきれいな紙コップの方が便利じゃないかと。


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キャストナーの混ぜ方やA液とB液の混ぜ方に問題はなかったのか?という点ですが、最初の方法としては普通にまずA液をビーカーにとり、 キャストナーをスポイト(新品)でA液のビーカーに入れてヘラでガシガシと強めに30秒ほど混ぜた後、乾燥剤を入れたタッパーに入れて30分ほど寝かす。 タッパーは気休め程度ですがその辺に置いておくよりも吸湿しないんじゃないかと。
そして流し込み作業直前に紙コップに缶に入っているB液を計りながら入れて、B液の紙コップにビーカーで作っておいた着色済みのA液を計りながら 入れてプラ製のヘラで静かに30秒(普段なら10〜15秒位)ほどかき混ぜて型に流し込みました。

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はかりは VM012 Mr.デジタルスケール[GSIクレオス] を使っています。

0.1g単位で500gまで計量できます。画像のように数字板のところが光って見やすいです。
前に使用していたデジタルスケールはボタン電池でコストパフォーマンスが悪かったのですが、これは単4乾電池2本で経済的。難点を強いて言えばオートOFF機能を任意で解除できたらよかったなと。

古いデジタルスケールでもよくありましたが、A液にB液をはかりながら入れている途中でいきなりOFFになってしまう事がありました。A液とB液を両方とも別のコップで測っておいてから混ぜれば避けられる事ですが(^^; そこで念のため、作業直前でOFF→ONするクセがつきました。また、ちゃんとはかりが正確な値を示しているか紙コップをのせる前に画像左上に写っている1円玉をのせてチェックしています。1円玉は1gなので目安になります。紙コップは4.9〜5g

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次に、キャストナーのかき混ぜ方を強力にしてみようとヘラではなくて100均で売っていたハンドミキサーでガーっと泡がたつ勢いで15秒ほど行い、その後乾燥剤といっしょに真空おひつに入れて30分ほど寝かしたりもしてみましたが結果は変わらずでした。この30分寝かす間に劣化しているんじゃないのかというのも考えられるので5分ほどですぐにB液と混ぜるテストもしてみましたがダメでした。ここまでやってまだら模様がとれないとは(^^;

↓はA液とB液の割合を変えて流してみました。(頭のパーツのみですがわざと量を多く作っています。)
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↑最後の画像は今年1月に開封して余りを保存していたホワイトキャストにキャストナーを同じように混ぜたものです。 しっかりキレイに抜けています。(^^;問題なし、


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4枚目のA液20cc、B液23ccのものもようやくこれで正解なのか?という感じだったのですが、ランナーのところがまだら模様なので 様子見していたところ翌日になって顔にまだら模様が浮き出てきて液もちょっと染み出てきてしまっていました。結局ダメでした。

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キャストナーを混ぜないで普通にアイボリーとして使ってみたらどうか?とやってみたところです。A液とB液は1:1で混合。
液体がにじみ出てくるのはキャストナーを混ぜたときよりも少なめでまだ良い感じですが、まだらになるのは変わらずです。 アイボリーなのでわかりにくいというところでしょうか、売り物にはできないかな。。。





結局、一週間ほど健闘いたしましたがどうやってもまだら模様もにじみ出てくる液体も止めることはできず、 不良品と判断いたしました。

もし、同じようにこの症状が出るものに当たってしまった方、またはこの症状の正体・解決方法をご存知の方が いらっしゃいましたらぜひご教示頂けると幸いです。ご連絡お待ちしております。

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もう無駄撃ちしすぎてキャストナーが半分無くなってしまいました・・・。orz

この肌色、都内でまだ売っているところをご存知の方、是非お教えください。><;情報求ム
見つけてなんとか確保できました。(^^

ボークスのEXトナーも試してみますか・・・。







2013.7.13

不良品と判断した「WAVE レジンキャストEX 2kgノンキシレンタイプ アイボリー180秒硬化タイプ」について、購入した通販ショップ に連絡したところメーカーにすぐに問い合わせの連絡をして頂けまして、メーカーの方で分析テストをしたいと言う事で開封したものの残りを発送し、 同時に購入した残りはそのまま開封せずに保存するよう頼まれました。

メーカーの分析テストは2〜3週間かかるそうで、その間材料は使用できないのですがさすがに待ってはいられませんのでまた自前で新たに同品を入手してきてテスト致しました。

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↑こちらが新たに大手量販店の店頭にて購入してきたホワイトとアイボリー。ホワイトはまだ出番ないですが一応

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さらに! 100円ショップのものではなく、もっと正確に室温と湿度を把握しようと以前から欲しいなと思っていた高精度な温・湿度計を買ってしまいました。

モノはEMPEX[エンペックス] 高精度UD温・湿度計 EX-2841
精度は温度が+-1度、湿度が+-2%というもので反応くて良い感じです。(^^

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黒いのが100円ショップのもの、白いのが今回購入したもの、青いのが以前から持っていたちょっと古いエンペックスの温・湿度計で1,000円くらいしたもの。 3つ並べて誤差を見てみましたが値段の高い順に針の動きが早い感じで湿度は1時間ほどその場所に置いてから見ないと 正確な値が出ないようですが、結構早く反応して針が動いていました。

この画像の日はたしか雨が降っていたと思いますが湿度が80%近くて驚きました。しかし100円ショップものは70%のところを示していて、やはり感度がイマイチなのかな?と(^^;温度の方は全部正確に同じ温度を示していました。

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ちなみに黒い100円ショップのものはバラすとこうなってます。かなりシンプル・・・。

最初のつゆ濁現象が起こった時にこの湿度計では70%近くでしたが、本当にその数値だったのかは疑問ですね。(^^;

バネが巻いてある銀色のところを指でつまんで簡単に回せるので、この後エンペックスの方を基準にちまちま更正したところ他の湿度計の値と同じところを示すのに時間はかかるものの結構正確に値を示すようになりました。100円にしては使える湿度計という感じになりました。

そして、この3つの温・湿度計で部屋の湿度を把握しつつ注型テストを致しました。

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作業中の温度と湿度です。

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なんと今回もつゆとまだら模様が・・・orz

前回とは違ってつゆが全体に吹き出る事は無く、不思議なことにランナーのところがつゆ濁で顔の部分は出てきませんでした。

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顔が綺麗にできたのならまだ良いかな・・・と、思ったのもつかの間、翌日にチェックすると結局顔にまだら模様とちょっとだけつゆがでてきていて固まっていました・・・。

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次にキャストナーを入れずにアイボリーとして白いパーツを抜いたところです。AとB液は1対1で混合。これは問題なくしっかりきれいにできたと思ったんですが・・・

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こちらも翌日にチェックするとまだら模様が出てきていました。
薄いパーツなので透かして見やすくして撮ったのですが、まだらの正体は流し込みする際に混入したもの?でしょうか、こんなにいっぱい入らないと思いますが(^^;
アイボリーなので目立ちませんしつゆの染み出しは無かったので普通に塗装前提のレジンキットとしてなら使っても良いかという感じ・・・。

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それにしても買いなおしたレジンで最初に出た症状と同様の事がおこったということは、レジンが不良ではなく別の原因も考えられると言う事になります。

考えられる原因は・・・

1.キャストナーの劣化or水気混入
2.作業部屋の湿度
3.コップの水気
4.今回もレジンがハズレ(^^;


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考え込んでいたところ、ラッキーなことにキャストナーが売り切れ表示していたフィギュアの通販ショップで在庫が復活しているのを見つけまして即座に注文、無事入手できました。(^^

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早速新しいキャストナーでテスト

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このときの温・湿度。

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左は前回のもの、右側が今回の新しいキャストナーを使用したものです。
顔の部分がテカっているのは型に離型剤を強く吹いたためでつゆではありません。

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良い感じじゃないか?と思ったのもつかの間、結果は同じくダメでした。
ジワジワと染み出てきています。

では、キャストナーが問題無いとしたら何が原因なのかと考え・・・。

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今度は部屋の湿度をもっと下げようと言うことで、巨大で強力な除湿機を購入してしまいました。(^^;

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この除湿機は木造だと20畳までカバーしてしまう優れもので、この日はジメジメしていて湿度が高かったのですが除湿機をONにしてから1時間弱でなんと2部屋の湿度を20%も下げてくれました。(^^

エアコンは古くてパワーが無い上に別の部屋についているもので外が暑いとこれが精一杯。><;

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6時間ほど除湿したところです。このくらいで作業すればさすがに湿気の疑いは無いのでは・・・(^^;

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換気扇回して作業に入っているところです。今回床で作業しようと言う事で湿度計を床に移動しています。

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ところで手流ししている方々は開封した缶はどうしていますか?前回のレポートでも画像載せてましたが私は開封した缶は栓をするだけでなく100円ショップで売っているタッパーウェアに入れています。
こうすると使っていない時でもレジンのにおいが部屋に漏れ出すことがなくてお勧めですよ。
長期保存は・・・効果があるかはわかりません。(^^;

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さらに100円ショップネタ、今回日本製の紙コップ30個入とフランス製のプラスチックコップ30個入を買ってきてみました。
前回まで使っていたのは韓国製の紙コップ50個入と中国製の紙コップ54個入りでしたがなにか違いはあるかなと。

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まずフランス製のプラスチックコップを使ってみました。 かなり肉薄で、溶剤で溶けて穴が開いてしまうのではないかという感じでしたので、穴が開かないかハラハラして見ていました。w; 結局混合後も溶けることなく無事に使えましたが、硬化する際の熱で溶けました。これを使うならやはり左のポリ容器のビーカーが良いと思います。(^^:

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そしてフランス製のプラスチックコップを使ってテストしたもの。脱型したばかりのところですがつゆが染み出てきていません!
まだら模様も前回より無い感じで結構綺麗、ということは、前回まで使っていた韓国・中国製の紙コップが原因だったということなんでしょうか(^^;? とりあえず1日放置して様子をみることにします。

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翌日チェックしたところ、ほんの少しだけつゆがしみ出てきていました。まだら模様ははっきり出てきてしまっています。。。
マジックで書いているナンバーが違いますが間違えたので書き変えただけで同品です。シンナーでふき取ってHと書き直した あともつゆがにじみ出てきていました。

ここまでのテストで、室・湿度と道具に気をつけつつ作業していてもつゆ濁とまだら模様は止めることができず、 上の方に書いた予想した原因の対処結果をまとめますと。

1.キャストナーの劣化or水気混入 → 新品使用しても×
2.作業部屋の湿度 → 除湿機で除湿して湿度計で確認しながらでも×
3.コップの水気 → 新しいプラスチックコップにしても×
4.今回もレジンがハズレ(^^; → 一応前回よりは症状が軽いけれど×

まだ日本製の紙コップを試していないのですが、さすがにこれ以上は何をやっても無理だなとやる気が無くなりました。(´ω`)

私と同様に、同じwaveのノンキシアイボリー180秒を使用してカラーレジンで量産している方を2人知っています。
その方達のやり方も参考にさせて頂いた上で今回のカラーレジンへの挑戦をしているのですが、その方達の作品は今回のようなつゆ濁はおこっていないですし、まだら模様も無かったと思います。

そのうちの1人に今回の意見を伺ったところつゆ濁はなった事が無いそうで、まだら模様は開封してしばらく経って古くなるとそうなる事があり、肌色部分には買いたての鮮度の良いものを使っている との事でした。

私の場合は買いたてまたは開封したてだったのですが・・・おかしいですね。

ふと他のディーラーさんのカラーレジン作品でも同じようなものがあったなと思い出し、いくつかイベントにて入手した手流し量産したであろうものをチェックしてみたところ、一部のパーツで同様にまだら模様になっているキットがありました。そこのディーラーさんはかまわず売ってしまっていたんですね。(^^;気にしない人は気にしないのかなと。

とりあえず、今後私は waveのノンキシアイボリー180秒タイプ はまだら模様が出る、少量だとつゆ濁になるレジンということで扱っていこうと思います。(^^;

しかし、モノは使いようと言う事で、このまだら模様になるのを利用してできるものがあります。それは・・・

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岩です。

この画像の展示サンプル品は去年に開封して1ヵ月ほど経ったらまだら模様が入るようになったアイボリーを使い、1月に注型したものです。

岩パーツは一番レジンの量を使うベースのパーツなので、今回買い込んだものはすべてそちらに使おうと思います。

つゆ濁にはならないの?と言われると思いますが、今回のつゆ濁症状は比較的小さな0〜40gのパーツの型に流した時におこり、 100g以上の塊にするときにはなぜかあまりおきていません。

混合比の誤差を少なくするように型に流し込むよりも沢山の量のA液とB液を混ぜて流し込みしていたのですが、なぜか流し込んだ分はつゆ濁になってカップに多く残っている使わなかった分はつゆがあまり出てこなかったんです。

そこで、おそらくこの400g近くある重さのベースには使えるんじゃないかなと。。。試すのはこれからなんですが。

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ところで、不思議な事に半年前に開封して保存していた「WAVE レジンキャストEX 2kgノンキシレンタイプ ホワイト120秒硬化タイプ」 では問題がおきません。

前回の時は顔パーツの型でテストして異常なしを確認しましたが、今回新しい温・湿度計があるのでそちらの温・湿度を見ながら他の型で再確認しようとキャストナーを5色使用してテスト致しました。
結果、やはりつゆ濁にもまだら模様も出ないで問題無くできました。 (ちなみに古いので念のためフィニッシャーズのレジン吸湿剤を入れています。)

開封したばかりのアイボリーがどうして半年前に開封したものと違い変な症状が出てしまうのか謎です。┐(´ー`)┌
白っぽくなるので良くないようですが、今度試しにアイボリーにレジン吸湿剤を入れてテストしてみますかと。

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古いホワイトでテスト時の温・湿度、除湿機が無いときでエアコンのみの空調です。

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やはり問題無し・・・。ホワイトにフレッシュを入れると美白タイプな肌色ができます。

となると、全パーツをホワイトで注型すれば良いじゃないかと思いますが、残念ながら180秒タイプでないと全部流し込みが終わらない型ばかりを作ってしまった為、120秒タイプのホワイトでは流し終える前に硬化が始まってしまって失敗してしまうんです。この画像の足も実は途中まででアウト。(^^;上の方がありません。
また、今の時期は暑いので普通よりも作業時間が短くなってしまいますからどう頑張っても必ず流し込みに失敗します。><;

冷蔵庫でA液とB液を冷やして硬化を遅らせたら?と言う案もありますが、この作業部屋には冷蔵庫がありませんしそれをしても120秒では間に合わないと思います。(^^;

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ホワイトだと他の色も問題ないし・・・(^^; 小さなパーツの型にならホワイトは使えそうですが。


これはもうWAVE レジンキャストEXのアイボリーの使用を断念し、他社の180秒タイプのレジンを試してみるしか無いかな・・・ということで考えました。

今回の必要条件は

1.ノンキシレン
2.180秒硬化
3.アイボリー

上記に当てはまるものは他に見当たらず、全部満たすのはWAVEのレジンキャストEXしかありません。

全部でなくても条件に近いものというと・・・

1.ボークス EXキャスト キシレンタイプ? 180秒硬化 ホワイト
2.ベルグ ファインキャスト キシレンタイプ 180秒硬化 ホワイト・アイボリー

ボークスのEXキャストは収縮が大きいという話で切削性も好みではないので、 ここはアイボリーもあるしカラーキャストも安定して販売しているベルグのファインキャストが良いかなと。(^^

そして・・・


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注文しちゃいました。(^^;試しに1kg缶

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ベルグのカラーキャストは種類が豊富なのでカラーサンプルもついでに。

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しかしキシレン入り・・・私は皮膚アレルギーでキシレンのレジンは本当にダメなもので、フタを開けるのは正直怖いです。

ノンキシレンでもちょっとはキシレンが入っているようで、半日も作業すると喉が痛くなったりするのであまり連続して作業できなかったのですが、これはどのくらい作業できるのやら・・・

と、ここまでの時点でものすごい暑い日が続き熱中症でダウンしてしまいました。
また、あまりの暑さに古いエアコンも効かず、室温が下がらないので注型テストは一時中断してこのページを作っていました。

上の方にも書いていますがこういう暑い時はA液とB液を冷蔵庫等に入れて冷やしながらやらると硬化時間が稼げて作業的には良いのですが、(注・湿気混入の危険性が非常に高いのでお勧めではありません。) 残念なことに作業場には冷蔵庫が無いものでその手は使えません。小型の冷蔵庫を買ってしまおうかとも思いましたがここまでかなり散財してしまっているものでちょっと・・・(^^;;;

15日あたりからちょっと気温が落ち着いてくるそうなので、折を見て作業再開致します。






ところで先日、問題のあったレジンを購入した通販ショップから、waveから中間報告があったとのご連絡を頂きました。

報告によると、特に異常は見当たらなかったそうで、引き続き生産工場の技術部門でデータ取りを行っているそうです。

このままデータをとっても異常は見つからないだろうとのことでしたが、そうなるとウチで確認しているつゆ濁とまだら模様の症状は 何だったのでしょうね。(^^;

調査が終わったら報告書とともに送った分の代替品を送って頂けるとの事で、報告書で原因が解明されていると良いなぁと思います。

あと1〜2週間かかるそうなので、この結果はまた次の機会にお知らせいたします。








2015.4.17

前回からかなり放置してしまいましたが、最終報告をして締め括らなければと遅まきながらご報告いたします。

前の記事から半月後位にウェーブからの詳細な検査報告と代替品、それと送った問題のレジンの残りでメーカーが型流しテストしたものが送られてきまして、その報告書によると問題無しで今回の硬化不良は着色剤を多く添加しすぎた為発生したものと推測されますとまとめられていました。

キャストナーを入れなくてもうまくいかず検証した上での問い合わせだったので釈然としない所はあったのですが、その後他社のレジンキャストを試したりしてメーカー報告を踏まえた私自身の推測では作業場の部屋自体が湿気が高い部屋でなおかつ6月〜7月の梅雨の時期で型流し作業をするには非常にやりにくい時だった事、また、除湿機で部屋の湿度を下げても症状が出たくらいですからおそらく問題のレジンキャストは同様品の中では作業場の環境、湿気の影響を受けやすいものだったのかもしれません。 通販ショップの方も梅雨の時期ということで湿気の可能性を言われていました。しかし、なんとなく湿気だけではない気もするのですが・・・。
ちなみに、試した他社製のものというのは上の記事にありますRCベルグのファインキャスト(キシレン)とウレタン技研のGKキャスト(ノンキシ)なのですが、同様の問題は起こりませんでした。

参加イベントにて他のディーラーさんとこの話をする機会があり、同様の現象にあったという方と話ができました。そのうちの1人は使用をすぐにやめて他社のものに切り替えたそうで、もう1人は私と同じ時期に同じ通販ショップで購入していて多く買ってしまった為つゆが出ても問題ない箇所に使用したとの事でした。同じ現象にあっている人は他にもいそうな気がしますね。。。

事前テストでは問題無く調色データもとっていただけにこのレジンキャストを使用することにこだわってしまったのですが、私も変だと思ったら使用をすぐにやめて他のものに切り替えておけば型の消耗が少なく済んだのにと、普段なら塗料とか接着剤等怪しいものはすぐに交換したりしているのにこの件では臨機応変さが足らなかったなと思いました。

また2ヵ月後くらいには梅雨の時期が来ますが同品で注型を手流しで行う方々、私のようにドツボにはまる事がないようもし同じ現象が出た場合は他のレジンキャストを試される事をお勧めします。(^^;

では、この件ははっきりとつゆ濁の原因究明まで行き着けずじまいですみませんがここで終了に致します。





余談ですが、今回の件を克服できそうな道具というと上記に載せました除湿機よりもやはり真空脱泡機かなぁと考えていたところ、使用できそうな真空ポンプが手に入りましてそれではと報告そっちのけで真空脱泡機製作に没頭してしまいました。

元々扱い方に関しては多少の知識はありましたが、組み立てとなると別なもので関係書籍を読んだりネット上にある自作情報を元にいろいろ部品を検討して半月ほどで組み上げることができました。

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これがあると予備脱泡でレジンキャストの水分を飛ばせてある程度リフレッシュ可能になるので湿気が原因だとすると梅雨の時期でもトラブルをかなり避けられるようになるんじゃないかなと。 去年は製作活動を休止していて折角作ったのに一年ほどお蔵入り状態だったのですが、これからまたいろいろと活躍してもらえると思います。(^^








last update 2015.4.17